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いわば高級品市場である市販品市場においては、価格競争力に劣る企業であっても、機能面での差別化を図ることにより生き残りが可能であるため、参入メーカーが多い。 市販品市場においては、AV機器などの自社ブランド製品を長年にわたり店頭市場で展開してきた企業などのシェアが高い。
特に、松下通信工業(現パナソニックモバイルコミュニケーションズ)とパイオニアの2社は、他社に先駆けてHDD対応を行うなど、市場を牽引する役割を果たしている。 一方、純正品市場において高いシェアを占めるのは、PC市場などにおいて部品ビジネスに精通した企業(例:富士通テン)や、自動車メーカーとの強いコネクションをもつ企業(例:アイシンAW)である。
近年の純正品市場の拡大とともに出荷台数を伸ばしつつある。 自動車メーカー別シェアにおいては、自動車販売台数、特にカーナビゲーシヨン搭載率が高い高級車の販売台数の伸びを反映し、トヨタが過半数を占めている。
今後、車載情報端末の出荷を拡大するには、高級車だけでなく小型車や軽自動車にも搭載を進める必要があるため、純正品市場においてはさらなる低価格化が求められる。 その対応策の1つとして、メーカーは全国の道路地図を端末とともに一括購入する形態から、地図配信により随時必要な部分のみを購入する形態に移行するなど、価格低下策を模索している。
事務機器におけるユビキタス・ソリューション「いつでも、どこでも、誰とでも、何とでも」ネットワークに接続され、さまざまな活動シーンにおいて時間や場所の制約を超え、必要とする’情報を誰もが簡単に安心して活用できる環境が「ユビキタス環境」である。 事務機器業界でも、この“ユビキタス”がにわかに注目を集めている。
従来、事務機器業界はMIF(MachinelntheField:市場稼働台数)を増やし、消耗品やアフターサービスで収益を上げるという、30年来変わらない事業構造であった。 しかし、先進国ではすでに市場が飽和しており、MIFの拡大によるハード本体の売上拡大余地が乏しいこと、消耗品やアフターサービスの価格下落が進むなかで、従来の利益の源泉が脅かされていること、さらにはデジタル化の進展によって商品間の技術融合が図られ、売り方やサービスの仕方までが従来とは変わりつつあることなど、事務機器業界は未曾有の構造変化に見舞われている。

コンピュータ業界の付加価値が、ハード主体からソフトウェアを含むソリューションへと転換したことを教訓に、事務機器業界でも従来のハード本体とそれから派生する消耗品やアフターサービスに依存したビジネスから、ソリューションビジネスへと転換を図っている。 “ユビキタス”は、事務機器メーカーが将来のソリューションの基本コンセプトの要素として位置づけている概念である。
事務機器業界における“ユビキタス”には、統一されたイメージはまだないものの(社)ビジネス機械・'情報システム産業協会の例では、次世代オフィスコンセプトのシンボルワードとして“UbiquitousCollaboration”を提案し、これを踏まえて事務機器メーカーが将来提供すべきサービスを定義している。 事務機器メーカーが提供する付加価値を、従来のハード機器周辺領域を対象にした生産性からオフィス全体の生産’性、創造性、従業員のモチベーション、適応力などへとその概念を広げ、真の顧客価値を見出そうとしているのが特徴である。
現在の事務機器メーカーの動きは、各社が考える“ユビキタス環境”におけるオフイスのあり方を念頭に、ソリューションを具体的に提供する方法を模索している過程である。 知の創造と活用各社ともさまざまな方向性を模索しているが、先行しているメーカーに共通していることは、自社のハードをJAVAやXM一対応にし、オープンなプラットフォームを構築しようとしていることである。
オープン化を志向する目的は、大別して2つ存在する。 1つは、主に複写機に対してであり、オープン化することによりサードパーティーがアプリケーションを開発しやすい環境を整え、ソリューションの利用促進を図ることである。
ここ数年、特に大手事務機器メーカーはソリューションに注力してきたものの、収益に貢献するまでに至っていないのが実情であった。 顧客ニーズに合ったソリューションを提供するには、自社にない高度なスキルが必要であったことと、ニーズの高いソリューションは基幹業務に近く、その領域はシステムインテグレーターに占有されていたことが背景にある。
もう1つは、主にプリンターに対してであり、ベンダーフリーを好むシステムインテグレーターの取り込みを目的としている。 システムインテグレーターは、機器選定に関して顧客に最も適している機器を推薦するか、顧客の要望で機器を選定するのが通常であり、機器ベンダーの色を嫌う傾向にある。
また、事務機器はシステム全体から見ると周辺機器の1つにすぎず、システム構築上の優先順位が低い傾向にある。 事務機器メーカーは、本来、プリンターの有力な販売チャンネルであるシステムインテグレーターの囲い込みに苦心しているという背景がある。
様々なメディアでも入手できる例をあげると、外出先から画像付きの報告書をネットワーク経由でオフイスに送り、プリントアウトし、そのままサーバーに蓄積するといったサービスが考えられる。 オフィスにいる人々は、すぐに紙で報告書を確認することができるとともに、サーバーに蓄積されたファイルを後日検索して、好きなときに再び直接プリントアウトすることができる。

また別の例では、外出先のホテルで、以前作成した資料をネットワーク経由で呼び出すとともに、無線でデータを送信し近くにあるプリンターからプリントアウトするサービスが考えられる。 人々は、文書をもち歩くことなく、必要なときに必要な量をネットワーク経由で取り出し、プリントアウトすることができる。
キヤノンの取り組みキヤノンは、2003年経営方針説明会において、ソリューシヨンビジネスのいっそうの強化策としてプログラマブルMFP(MultiFunctionPrinter/Peripherals)の投入をあげている。 その一例としてキヤノンはMEA,(MultifunctionalEmbeddedApplICationPlatfOrm)というJava対応のMFPを発表している。
キヤノンは自社のMFPをJava対応とすることにより、サードパーテイーが自由にアプリケーションを開発する環境を整え、自社のMFPにオフイスのセントラルサーバーとしての機能をもたせようとしている。 しかし、まだソリューションの土台をつくった段階であり、顧客ニーズに合ったソリューションを提供できるかどうかは、いかに質の高いサードパーティーを取り込めるかという点にかかっている。
また、この点ではNTTドコモのiモードと同じ成功の条件をもつと考えられる。 このサービスでは、携帯電話およびPDAでは画像を処理するのみであり、アプリケーションの処理および実行はホスティングおよびイントラネットのパソコンで行うことになるので比較的、ナローバンドの通信回線でも実現可能となる。

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